本日、11月3日(土)から11月10日(土)まで南青山のDOKA Contemporary Artsで
小山佐敏展が開催されます。小山さんは地元、越谷在住の作家です。
小山さんはライフワークでもある『生命都市シリーズ』は、1970年代後半に偶然の閃きから生まれました。東京の空撮写真と霞が関ビルからの眺望が原点で、その後
村上龍の目にとまり、1980年に出版された「コインロッカー・ベイビーズ」の表紙画に抜擢されたことで、小山さんの名は世に知れ渡ることになりました。1978年安田火災美術財団奨励賞、1979年シェル美術展3等賞、そして2000年に小磯良平大賞展大賞を受賞し、その名は確固たるものになりました。
小磯良平大賞展大賞を受賞した折に、「目の前の餌に皆で寄って集まって食べ尽くそうとする。政治も経済も教育も、このままで良いのだろうか。」と述べた。小山さんの増殖するビル群のイメージは、人間の我や欲望の形相でもあります。その勢いは留まるところを知らず、山の頂まで到達し、木や島の全体までをも網羅してます。
尖閣諸島、竹島、北方領土問題、日中韓露の「欲望の戦い」の渦中に開催される展覧会は、見るものを、深く沈む思想のラビリンスに陥れます。作品を見つめ、意味を求めてもがくことで、現世界の大局的な視野を手に入れることができるのではないか。そんな小山さんの「時代を読みとる」小山ワールドに浸ってはいかがでしょうか…..
※美術評論家 五十嵐卓さんの文章から抜粋、編集
小山佐敏展
DOKA Contemporary Arts
11月3日(土)~11月10日(土)1:00pm~7:00pm 4日はお休み
東京都港区南青山7-1-12 Tel 03-3407-3477